ネタバレ注意です。
ウルトラマンはふんわりした記憶しかなくて、作品を全然追っていないので詳しいことは知らなかった。雰囲気でウルトラマンを知っているという状態で、「シン・ウルトラマン」を見て来ました。
結果としてめちゃくちゃ楽しめました。
すーごい面白かったので感想を雑に語ります。
vsシン・ネロンガ
Youは何しにThe Earthへ?
ウルトラマンが地球に着地した際の衝撃で、子供をかばった主人公:神永が死亡する。それを見たウルトラマンが地球の「知的生命体」…自分より弱い生き物をかばって死ぬとかオモロってことで神永と融合して神永=ウルトラマンとして生きる流れ。
ウルトラマンと融合していない貴重な素の神永が出てくるシーンであるが、唐突に出てくる逃げ遅れた子供、単独行動する神永…「腕力」を感じるシーンだったね。
序盤から禍特対のメンバーはなんか癖の強そうな感じだったけど、神永はネロンガに対して、「光の透過率が100%ってことはレーザー兵器は無効…ってコト!?」「う~む人類よりも高度に発達した文明向けの生物兵器だな~」とか言ってて…お前はウルトラマンになる前から結構頭おかしくないか???
シン・ネロンガはウルトラマンのスペシウム光線で爆発四散して瞬殺。
vsシン・ガボラ
Q.ウルトラマンは何で初手スペシウム光線を撃たないの?
A.相手が放射性物質をまき散らす生物なため、爆発四散はNGだからです。
唐突に単独行動する神永。この時点では正体を隠しているのでウルトラマンになってガボラと戦うには職場を抜け出す必要がある。
全てが終わった後に「ちーっす」って戻ってくる神永。それ神永だから許されているけど、普通の人は怒られが発生するぞ!!??
ウルトラマンは神永として人類社会で生きるわけで、同僚がいきなり宇宙人に入れ替わったところで誰も不思議に感じていないところマジで神永という人物の面白さが際立つ。
ギリギリ職場でコミュニケーション取れているけど、それギリギリだぞ???って感じでアンジャッシュのコントみたいな状態で面白かった。
vsシン・ザラブ星人
ウルトラマン拉致
こっから面白さがさらに加速する。
ウルトラマンの話だとやっぱり他の宇宙人の話が奥深い。単なる怪獣との腕力勝負ではなく、知力勝負要素がある。
ザラブ星人の目的は地球を手に入れることで、邪魔な知的生命体である人類を争わせて殲滅すると、そういう仕事らしい。ウルトラマンを拉致して、ニセウルトラマンとして暴れてヘイトを向かわせつつ。電磁波を自在に操る力を使って、ウルトラマンが神永であることをyoutubeに投稿!
いや~おどろいたね。
そういえば、神永は1週間くらい無断欠勤しているけど・・・
外星人として友好的な態度で接してきて、紳士的なフォーマルな服装で登場するザラブ星人は普通にカッコよかった。帽子がクールだったね。
あと、ザラブ星人がウルトラマン抹殺計画を政府にプレゼンしたときの質疑応答が大体何も答えていなくて、ちょっと面白かった。「うーむ、それはウルトラマンに聞かないと分からないですね。」「それは条約を未締結のあなた方には開示できない情報ですね。」とか、この後に出てくるメフィラス星人との比較かもしれないけど、ザラブ星人は科学力がすごくても割と抜けてるとこあって、レスバ弱そう。
ウルトラマンを拉致した後、変身するためのベータカプセルはどこだ?⇒うーむ持ってないのか🤔⇒じゃあのって流れは流石に???
禍特対のメンバーの活躍で拉致された神永が救出されて、無事にザラブ星人の陰謀を暴くことができた形。ザラブ星人は八つ裂き光輪で真っ二つにされて爆散。
vsシン・メフィラス
山本・メフィラス・耕史
シン・ウルトラマンが好きな人は大体シン・メフィラスが好き。それくらいインパクトあって良いキャラをしていた。山本メフィラス耕史と、斎藤ウルトラマン工の居酒屋人外トークは面白い。
山本メフィラス耕史が地球に潜伏している期間を描いたスピンオフ作品が見たい。
メフィラスがこの話の黒幕といったところで、ウルトラマンよりも先に地球に来訪していて人間社会に溶け込んでいた。禍威獣を目覚めさせていたのもメフィラス。それでウルトラマンを誘きだしたのもメフィラス。ザラブ星人はその辺にいたのを利用した形。禍威獣が日本にしか出てこないのはたぶんメフィラスが日本に住んでいたからだと思う。
メフィラスの目的は「神」になること。禍威獣や外星人を使ってマッチポンプで外星人の高い科学力と腕力を人類に見せつけて、メフィラス様には一生かないません。って人類にやらせる。その狙いは、ベーターシステムを使うと人類はウルトラマンと同じような巨人になれて、生物兵器として人類は売れる!資産価値があるってことで地球を独占すること。
たぶんメフィラスもベータシステムを人類に渡した後、反逆されて10億人くらいの巨人化人類に殴り掛かられたらキツイという事で、まずは丁寧に人類を絶望させて心を折り、「神」として君臨する必要があったのですね。
この辺がすーごい面白かった。
メフィラスのプレゼンが上手いのもザラブ星人との比較でさらに面白い。ザラブ星人は特殊な電磁波を垂れ流しているから周囲の電子機器類が使えない。だから、紙ベースの資料でやり取りしていたのに対して、メフィラスはなんかすごい空中に画面が出るスライドでプレゼンしている。
ウルトラマンの活動限界時間の弱点も見破っていたし、マジでメフィラス様には一生かないません。って感じだった。デザインもめちゃくちゃスタイリッシュになっていてカッコ良い。
ウルトラマンを追い詰めたところで、チラ見せシン・ゾフィー
メフィラス「あ、こりゃ~・・・地球は損切、それでは。」
メフィラス、判断が早い
vsシン・ゼットン
ゼットン攻略RTAは~じま~るよ~
ベーターシステムは異次元にいるウルトラマン本体をこの世界に持ってくるシステムですが、起動後0.001秒以内に1兆度の火の玉を放つゼットンと衝突すると逆にゼットンが火の玉ごと異次元に持ってかれて即死します。
時間計測用タイマー出てたし…ここでタイマーストップって感じに止まっていたし…宇宙の法則の「バグ利用」っぽいゼットン攻略法がRTAみたいで面白かった。グングンカットからのグングンカットの圧が強い。
光の国からウルトラマンを迎えに来たゾーフィ。人類は知的生命体として未熟、なのに全員が巨人化できる「暴」を持つ可能性があるのは危険なので、ゼットンで処理しますねって展開。ゾフィーがゼットン操るのは誤植ネタなの後で知ったけど…いや~オモロ。
あと、ゼットンの放つ1兆度の火の玉は太陽系ごと消滅するレベルなのは詳しく説明しなくてもみんな「知ってる」形で話が進む。
ゼットンのデザインはでかいのが相当良かった。衛星軌道上にいるのが地上から目視できるレベル。ウルトラマンが最初ぼこぼこにやられるわけで、一度人類は消滅を受け入れて過ごす感じになるけど、そこから希望を捨てずに上記攻略法を人類側から導き出した形。
ゾーフィも人類に対する考えを改めるレベル。
まとめると、本当に「そんなに人間が好きになったのか、ウルトラマン」になる。神永にしろ禍特対のメンバーが人間の中でも相当面白い部類だからだと思うが…いつの間にかウルトラマンが人間に対して激重感情持ちになっていてエモい。
尺の都合かもしれないが、このウルトラマンが人間を好きになる理由を掘り下げて描写しなかったのが逆に「なんか良い」を出している。ウルトラマンが人間を好きになった理由は「コレ」!とか、命を懸ける理由は「コレです」!!って露骨に説明されても「野暮」だと思う。
「分からない」から「もっと知りたい」と思った。その感情を「好き」と表現する。
人類に寄り添う「ヒーロー」のウルトラマンが最高にカッコ良かった。
それでは。
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